一般社団法人 日本エリオット波動研究所

エリオット波動で稼ぐことは可能か?【PART1】 |私がエリオット波動に魅せられた理由と、有効と思われる知識の事例集

Part1  ――私がエリオット波動に魅せられた理由と、有効と思われる知識の事例集

私はエリオット波動でお金持ちになれると思っています

所長の有川さんが「エリオット波動をマスターすれば大金持ちになれるか?」というコラムを書きましたが、これはエリオット波動の本質にかかわる重要で面白い問題です。

そもそもエリオット波動に有効性がないなら、学ぶべき価値も研究すべき価値もない、ということになります。逆にエリオット波動に有効性があるなら、それによってお金を稼ぐことが可能だということになるでしょうし、学ぶべき価値も研究すべき価値もある、ということになるでしょう。

結論から言うと、私はエリオット波動でお金を稼ぐことも、大金持ちになることも可能だと思っています。そう思ってエリオット波動に関心を持ち始めましたし、そう思ってエリオット波動の勉強をコツコツ続けています。

「エリオット波動が有効な手法であり、継続的にお金を稼ぐことが可能な手法である」というのは、現段階では私の直感や経験に基づく仮説に過ぎません。実証的、理論的に裏付けがしっかりとれているわけではありません。そうした中で、できるだけ実証的、理論的な裏付けをする研究をしたい、というのが当研究所の設立趣旨の一つでもあります。

しかし、「個人的な確信」というものはあります。それがなければこんな面倒くさい手法の勉強や研究をしようとは思いません。

『エリオット波動入門』との出会い

私がそのような個人的な確信を得た背景にはいくつかの段階があります。

まず、最初にパンローリング社の翻訳本である『エリオット波動入門』を一読して、エリオット波動というものがとても体系立ったものであるし、それまでの自分の相場経験からしても腑に落ちる点が多かった、ということがあります。

ただし、この翻訳本はとても分かりづらくて、繰り返し読んでも理解できないという箇所が何十か所もありました。後から原書を読んでわかったことですが、この本には明らかな誤訳が数十か所あります。ある程度英語が読めるなら英語の原書を読んだ方がはるかに分かりやすいです。

このように不完全な翻訳本でしたが、そこから得られた断片的な知識だけでもかなり役立つものがあると思いました。実際にこの翻訳本を読んで、自分の投資やトレードにうまく活用できたケースがけっこうありました。

エリオット波動で役立つと思う知識の例

たとえば、
・インパルスという波形は副次波が5-3-5-3-5になっていて、3波の副次波の3波はとくに大きな波動になることが多くて絶好のトレードチャンスになりやすい
・ダイアゴナルは相場のスタートか終了のサインになる
・トライアングルは基本的に5波動構成であり、それが終了した後は前の波動と同じ方向の波動が出現する
・フラットという波形があり、そのB波では高値近辺かそれを超えるところまで戻るが、これがいゆわる「だまし」の形になり、そこで売買して失敗してしまうことがある

というようなことです。
これはほんの一例であり、挙げだせばきりがありません。

どんな成功者でも「相場はわからないことだらけ」

もちろん、着目しているパターンが本当にそのパターンなのかどうかという判定は必ずしも簡単なものではありません。ダイアゴナルだと思ったら違ったり、トライアングルだと思ったら違ったり、ということも多いです。

ですから、有川さんが言っているように、どんなにエリオット波動を学んでも「相場は分かりないことだらけ」という状況には変わりがありません。

しかし、どんな相場の成功者の人の話を聞いても「相場は分からないことだらけだ」と言います。それが相場に真剣に取り組んでいる人たち全ての結論です。しかし、そんな中で少しでもわかることがあれば相場で成功することは可能だと思いますし、エリオット波動というのは相場の真実の一端をのぞかせてくれるものだと思います。

致命的な失敗の原因は「実力不足」ではなくて「リスク管理不足」

それから、エリオット波動というのはそもそも体系的に理解して使用していくべきものだと思います。

ですから、「中途半端に学んでも意味がない」という有川さんの意見はその通りだと思います。そして、有川さんが言う通り、エリオット波動の体系を身に付けるのはかなり大変なことです。正直、私自身もまだまだその途上であり、エリオット波動の習得の難しさを実感している人間の一人です。

しかし、私個人的には「エリオット波動は断片的に学んでも得るところが沢山ある」、「中途半端に学んでもそれなりに得るものがある」という意見です。ですから、自分の興味の赴くまま、事情が許す範囲で学べばいいのではないかと思いますし、それはそれで意味があることだと思います。

私は投資やトレードについては完璧主義である必要はないと思っています。中途半端な知識だろうとなんだろうと、とりあえず学びたいことを学んで、興味本位で投資やトレードに手を出してみればいいと思います。

しかし、その時に一つだけ忘れてはいけないことがあります。
それはリスク管理の意識です。

リスク管理の基本はいくつかあると思いますが、その一つは「実力・自信に見合った範囲でリスクを取る」ということです。

投資やトレードで致命的な失敗をしてしまうのは、実力不足ではなくて、リスク管理不足です。

どんな高い実力や知能を兼ね備えている人でも、実力をはるかに超えるようなリスクを取ってしまったら、致命的な失敗に陥る可能性が高まります。

「相場の心理的落とし穴」に陥らないためには

一方、どんなに知識や経験が少ない人でも、それを自覚してリスクを低く抑えれば、そんなに致命的な失敗はしないはずです。

誤解を恐れず思い切って単純化していえば、投資やトレードで成功するか失敗するかの確率は五分五分です。どんな初心者の人だって、目をつむって適当にトレードすれば勝率は五分五分のはずです。

しかし、現実には初心者のトレードの勝率は五分五分よりだいぶ低いと思います。どうしてそうなってしまうのかというと、それはおそらく相場に潜んでいる様々な心理的な落とし穴に落ちてしまうからだと思います。

この「心理的な落とし穴」についてもまた別の機会にくわしく述べたいと思いますが、ここで一つだけいえることは、相場の「心理的な落とし穴」に陥ってしまう最大の原因はリスクの取りすぎです。

正確に言えば、実力に見合わない高いリスクの取りすぎです。心理的な落とし穴に陥らないようなスタンス、ポジションをどうとっていったらいいかというのも大きなテーマになりますが、これは一言でいえば、価格が上がっても下がってもあまりドキドキしないようなところまで投資金額を落とす、ということに尽きると思います。

とにもかくにも私の結論としては、リスク管理さえきちんと行えばどんな初心者でも投資・トレードの勝率は五分五分程度になる、ということです。リスク管理の意識がないから皆罠に陥ってしまうのであり、その分、リスク管理ができる人の勝率が上がるわけです。そうした意味では、リスク管理の意識がきちんとある人は、証券会社やFX業者に支払う手数料を除いても五分五分かそれ以上の勝率を実現できるはずです。

こうしたことを前提として、少しずつ自分なりにノウハウや経験を積み上げていくのです。それに従って、徐々に勝率は上がっていくはずです。

本などで勉強することと、実際に投資・トレード経験を積むことで、実力は着実に上がっていきます。これはほとんど間違いないことだと思います。

だれでも相場の実力は積み上げられる

ここで、次に考えなければならないのは、どんな知識が役に立つのかということです。これに関しては様々な答えがあります。

成功した投資家やトレーダーのノウハウは百人百様です。私は私なりに答えをもっています。

しかし、なんでもいいというわけでもありません。やはり有効性の高いと思われるノウハウとそうは思えないノウハウがあります。それについては最終的には自力で見分けていくしかありません。一度勉強してみたけどダメだったという失敗経験もある程度重ねないといけないでしょう。このノウハウはあの人には合うけど、自分には合わないというように、個人的なノウハウとの相性もあると思います。

そうした意味で私は、エリオット波動は多くの人にとって有効性が高く、学ぶ価値がある手法だと思っています。

エリオット波動について私は「偉大なる経験則の体系」だと思っています。創始者のエリオットが莫大な観察の末に見つけたよく出現するパターンや相場の習性を整理した体系です。
だから、ある程度相場経験のある人がエリオット波動について学べば、腑に落ちる点が沢山見つかると思います。相場経験が多い人ほどエリオット波動はなじみ、役に立つのではないか、という気もします。

もちろん、興味があれば初心者の人だってエリオット波動を学んで得られることはたくさんあるでしょう。ただし、学ぶだけでなくて相場経験を積んで、特にリスク管理の能力や感覚を身に付けていくという必要はあります。

エリオット波動の知識とある程度の経験とリスク管理の能力が合わされば、かなり高いパフォーマンスを期待できるトレーダーになれるのではないかと私は思います。

偉そうに語ってしまいましたが、かくいう私もエリオット波動はまだまだ習得途上であり、エリオット波動の体系をしっかり身に付けていけば投資家・トレーダーとして相当パワーアップできると思って日々コツコツ続けているとこです。

断片的な知識からでもいいと思います。興味を持たれた方は、ぜひエリオット波動を学び始めていただければと思います。

(このコラムパート2に続く)