一般社団法人 日本エリオット波動研究所

Japan Elliott wave research institute

メルマガ第152号全23ページ(令和2年11月28日発行)より抜粋

December 19, 2020
メルマガダイジェストでは、毎号15ページから30ページの分量があるメルマガの中から、その時点での波動の進行想定に関するチャートが掲載された任意の1~2ページを抜粋して紹介しています。 進行想定は随時更新されていくため、現在は別の想定がメイン想定となっていることがしばしばあります。それは最新版のメルマガにてご確認いただけます。 進行想定とは、その時点のチャートをエリオット波動原理のルールやガイドラインに適合させた結果であり、相場予想ではありません。

今回は、現在がバブルの初動である可能性をエリオット波動原理の立場から分析してみたい。

まず、現時点のメイン想定は次のようになっている。(週足)

或いは次のようにもカウントできる。(週足)

どちらのカウントであっても現在は拡大型トライアングルのⒹ波が間もなく完成しそうというものだ。このカウントをベースにすると、このあと、Ⓔ波による大きな下落に見舞われることになる。

もしも、現在がバブルの初動であるのなら次のようなカウントで進行しているということになるだろう。(週足)

サイクル級のII波がフラット(あるいはダブルジグザグ)としてコロナ安値をもって完成し、その後の上昇はIII波の①波というカウントである。
この場合、現在進行中のIII波がI波の1.618倍になると仮定すると、次のような進行が想定できる。(月足)

2025年から26年辺りに日経平均80000円という想定である。

また、一回り大きなディグリーのインパルス(スーパーサイクル級)は次のように、2035年頃に日経平均200000円という数字をもたらす想定になる。(III=I×1.618、I=Vとして計算)(月足)

さて、このような進行想定が成立するには、3月のコロナ安値から現在までの波動が、III波の①波の一部であることが必要条件となる。

①波は必ず、インパルスかダイアゴナルでなくてはならない。
①波がインパルスで進行中だとすれば次のようなカウントが考えられ得る。(4時間足)

このカウント自体かなり無理があると言わざるを得ない。(ここではアクション波のなかで3波が一番小さくならないよう、3=5と想定。5が26540円を超えるとこの想定は破綻)(25日8時54分に破綻)

あるいは、1波がリーディングダイアゴナルであることから3波が延長中であり、全体としては次のようなインパルスが進行中である可能性もにわかには否定できないだろう。
(日足)

このようなインパルスが進行しているとすれば来年前半には日経平均は30000円を伺う展開になるのではないだろうか。
しかし、現時点の波動の形からは、3月のコロナ安値からの波形は次のようなダブルジグザグと見るのが妥当に思える。(4時間足)

11月24日現在では、(Y)のCがどのような進行になっているのかは確定できていないが、仮に間もなく完成するようであれば、3月のコロナ安値からのダブルジグザグは次のようなリーディングダイアゴナルの1波ということになるだろう。(日足)

ここでは、EWIのガイドラインに従いダイアゴナルの2波が1波をおよそ66%リトレースするように破線で描いてあるが、リーディングダイアゴナルの場合、リアクション波が直前のアクション波を3分の1程度しかリトレースしない例もしばしば観察されている。また、どんなにリトレースが小さい場合でも、(Y)のB波終点まではリトレースするだろう。
最も2波によるリトレースが小さい場合の進行想定は次のようになる。(日足)

ここまでをまとめると次のようになる。

今後の進行が次のいずれかのようになった場合は、現在がバブルの初動である可能性にも留意する必要がある。

パターン1(4時間足)

パターン2(日足)

パターン3(日足)

パターン4(日足)

今後、パターン1からパターン4までのいずれかの進行想定に近い動きになった場合は、現在はサイクル級III波の初動であり、リーマンショック後安値からのカウントは次のようになる可能性が高い。(月足)

(ここでまとめ終わり)

また、バブルと呼べるほどではないが、リーマンショック後安値からのサイクル級のインパルスがまだ終わっていないという次のようなカウントもある。(週足)