一般社団法人 日本エリオット波動研究所

Japan Elliott wave research institute

エリオット波動は本当に当たるのか? その2

January 3, 2021
メルマガダイジェストでは、毎号15ページから30ページの分量があるメルマガの中から、その時点での波動の進行想定に関するチャートが掲載された任意の1~2ページを抜粋して紹介しています。 進行想定は随時更新されていくため、現在は別の想定がメイン想定となっていることがしばしばあります。それは最新版のメルマガにてご確認いただけます。 進行想定とは、その時点のチャートをエリオット波動原理のルールやガイドラインに適合させた結果であり、相場予想ではありません。

2020年に発行したメルマガの中から225CFDの進行想定に関する部分を振り返ったメルマガ第156号からの抜粋です。

ダウもこのようなフラットと捉えると、現在のサイクル級修正波が拡大型トライアングル想定では不可能だったII波というカウントも可能となる。(週足)

さて、振り返りを続けよう。

1月28日発行のメルマガ第107号では、次のようなリーディングダイアゴナルから、プライマリー級の下落波動が始まったのではないかとカウントした。(2時間足)

3ページの下のチャートを見れば明らかだが、このようなリーディングダイアゴナルは想定ミスだったことが後になって分かった。しかし、12月16日を始点にした大きな下落波動がスタートしているという見方は正解であった。全体のグランドデザインができていなければ、当時多くのアナリストが犯したように、「今は絶好の押し目」と捉えて買いに向かっていったかも知れない。この直後に「コロナショック」が起きるとはまだ分かっていなかったが、エリオット波動原理によってそうした値動きを警戒することはできたと評価できるのではないだろうか。

3月7日のメルマガ第113号時点では、依然次のような進行をメインと考えていた。(日足)

もしくは次のような拡大型トライアングルだ。問題は「この下落がいつどの水準で終わるかということであった。

3月21日のメルマガ第115号では、次のようなカウントを根拠に、下落波動完成の可能性に言及した。4ページ上のチャートと細部が違っているのは、こちらがJPN225であるのに対して4ページのチャートはJPXJPYであるからだ。(1時間足)

結果として、3月16日がコロナ安値となり、その後の株価は大きく上昇した。6ページに提示してあるような当時の想定通りの動きだったことになる。

しかし、4月5日のメルマガ第118号では日足のメイン想定を次のように大きく変更してしまったのであった。いま思えばこれは痛恨のミスであった。

6ページの想定のままでよかったのに、コロナによる現実社会の悲惨な状況を目の当たりにして「もう1月高値の奪還は無理だろう」という「チャート外の情報」を元にした「主観的な」分析をしてしまったのである。