では、このようなダイアゴナルはどの位置に出現すると考えられるであろうか。
その一つの答えが次のようなカウントである。これは前号18ページの想定Fと本質的には同じカウントである。(4時間足)
このカウントの優位性をサポートするのは、次のようにサイクル級b波のⒹ波としてのイメージが描きやすいという点だろう。(週足)
「ELLIOTT WAVE PRINCIPLE」によれば、拡大型トライアングルのD波はジグザグやフラットのB波と同じ性格を持つという。
B波の性格に関して「B波はまやかしである。それはダマシ。強気の落とし穴、投機家のパラダイス、端株投資家の熱狂的な心理(以下略)」とプレクターは書いている。
著者はそれが3月のコロナ安値からの上昇局面に当てはまっているように感じている。東京市場を見ても小型・新興の投機的な銘柄に買いが集中し、それを支えたのは個人投資家であった。
ここで、気になるのはアメリカでも今回の上昇局面を作ったのはロビンフッターと呼ばれる資金量の小さな個人の集団だとされていることだ。つまり、アメリカ株でも今回の上昇局面はプライマリー級⑤波ではなく、フラットのBや拡大型トライアングルのD波の可能性があるのではないかと感じないではいられないということである。
ここで、リーマンショック後安値からのダウのカウントを確認してみよう。